歯磨きの習慣っていつからなんだろう?と思ったことはありませんか?
今回はそんな方のために、歯磨きの歴史について触れていこうと思います。
歯磨きの習慣の始まりは古く、紀元前5000年のバビロニア人が食前に指に麻の繊維を巻き歯の清掃をしていたといわれます。
この習慣はバビロニア人からギリシア人へと受け継がれたようです。
ギリシャの哲学者アリストテレス(紀元前384~322)がアレキサンダー大王のために書いた『健康の書』に
大王様御起床と共に手を洗い、口をそそぎ、眼と鼻の穴とを御掃除ください。それがお済みでしたら目の荒いタオルで歯を磨きください。
とあり、
マホメットでも
汝等、心をこめて歯を磨け、そは神を祟むるの道なればなり
と教えていたとのこと。
では、日本ではどうだったのでしょうか?
仏教の伝来とともに538年に日本へ入ってきて、当初は密教の僧侶が仏前に礼拝する際に身を清め口をすすぐ儀式の一環として根付きました。
そこから貴族へ、安土桃山時代には庶民の間にも普及していたようです。
そして江戸時代に入り、現代の歯ブラシの役割を果たす「房楊枝」が使われるようになります。
もともと僧侶が仏前に祈りをささげる前に菩提樹の木の枝の先端を感で房状にして、口中を清めるという習慣があり、房楊枝はこれを踏襲したもので柳やクロモジなどの木を細く割き、煮て柔らかくした後、木槌で叩いてブラシ状にしたものです。
さらに1625年(寛永2年)に江戸の丁子屋喜左衛門が朝鮮半島から渡来した人に教わり作って売り出したのが、「丁子屋歯磨き・大明香薬砂」という歯磨き粉です。
これが日本で最初の歯磨き粉となります。
商品名として「歯ブラシ」という言葉が登場するのは、大正3年ライオンが東京歯科医学専門学校(現在の東京歯科大学)の指導で製造した「万歳歯刷子」が最初だそうです。
それ以降、全ての製品に「歯ブラシ」という言葉が使われるようになり、現在に至っています。
歯磨きの歴史は私が思っていたより古く、浮世絵にまで登場していることは知りませんでした。
さぁ。
きちんと歯磨きをしてきれいな白い歯を保ちましょう🎶
ライター:やましたみき